子供が生まれて早くも3年の年月が経とうとしている。
ちょうど娘が生まれたあとすぐに無謀にもWeb制作を独学だけでフリーランス独立し、死に物狂いで知識と実績を付けるため、朝から深夜までHTMLやWeb制作って何をするのか?という基礎を学んでいた。
この経験は、今にも繋がるとても貴重で、そしてもう2度と経験したくないくらい辛い時期だったから、その分自分自身の成長も極めて早く、目に見える勢いで進化していたことを実感できていた。
最も楽しく、最も辛い時期だったから今でもその時代のことを娘の成長を通して思い出す。
どこにいるのだろうか。娘が生まれて2ヶ月後に独立し、貯金もない、生活できるリミットはたったの3ヶ月しかない経済状況で、私は人生をかけた(巻き込んだ)決死の判断をしたのだ。
でも、結果的にあのまま正社員を続けていたらと思うと、それはそれできっと生きられなかっただろうと、今の立場だからこそ言えるのもまたおそろしい。
正社員になることは、今の時代厳しくも、簡単である。
業種を選んだとしても、資格の必要ない未経験キャリア採用というのは、ある意味人生をかけて転職するチャンスは十分にありそうだ。
でも、もし正社員として働くことの限界に気づいたのが30代や40代だったら、きっと私の人生や家族は崩壊していたと思う。
私は今でこそ大黒柱として、苦しくも楽しいフリーランスとしてデザイナーをしているが、あの時あのまま正社員を続けていたらスキルもない、ただ会社に従事している何でも屋さんであり、辞めたくても辞められない厳しい環境にいたに違いない。
今の判断が正しいかどうかは分からない。
でも、もう一度身についたスキルは消えない。
子供が長い年月をかけて大人になっていき、身についた経験を活かしいつか独立するように、経験や知識は必ず役に立つ。
これまでフリーランスとして続けてこれた唯一の力は経験なのかもしれない。